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2015年5月20日

今すぐ使えるグラフを作るために。特性を覚えて、資料作りに役立てよう!

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エクセルは、非常に多くの情報を効率的に分析することのできるツールですが、そのために用意されている主要な機能の一つとして、「グラフ作成」機能があります。ビジネスシーンでは多くの場合、グラフを用いて情報を分析し、問題点の発見や経営戦略の決定などを行います。

事務業務の大きな仕事の1つは、問題点を発見したり、経営戦略に役立てられる資料としてグラフを作ることです。そのためには、グラフの機能を理解した上で、作成の目的や意図に応じたグラフが作成できる知識が必要になります。

事務作業をしていると、売上管理表や財務管理表を渡されて「これをグラフにして」と突然振られることもありますよね。そんなときでも迷わずグラフを作成できるようになるため、エクセルのグラフの使い方を学んでいきましょう。

「複合グラフ」をマスターする

判断材料としてグラフを用いる上で、「売上を年度別にグラフ化」のように、単純なグラフであることは少ないでしょう。多くの場合、何かを比較したり、推移を測ったりと、何かを明確に表すものを作ることが求められます。

エクセルのグラフは10種類用意されていますが、ビジネスシーンにおいて最も多く使用されているのは、「縦棒グラフ(棒グラフ)」と「折れ線グラフ」、そして両者を併用した「組み合わせ(複合グラフ)」です。一般に、棒グラフは量の「比較」、折れ線グラフは量の「変化」「偏り」を把握するのに向いているとされています。そして、両者を組み合わせた「複合グラフ」は、量の比較と変化・偏りを同時に表現することになります。

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例えば、「売上」と「粗利率」が入力された以下のシートから、グラフを作成する場合を考えてみましょう。

前述したように、グラフを作成する場合、作成する目的や意図が重要となります。

仮に、売上については月別の「比較」の把握、粗利益については「変化」の把握を目的とする場合には、前者については棒グラフ、後者については棒グラフ+折れ線グラフからなる「複合グラフ」を作成することになります。

graph2

では、ここで「複合グラフ」の作成方法を確認しておきましょう。

複合グラフを作成する方法として、エクセル2013より追加された機能の「おすすめグラフ」を使用する方法、単一種類のグラフを作成した後に部分的にグラフの種類を変更する方法の二つがありますが、現在「おすすめグラフ」については、いくつかの問題点が指摘されているところです。

graph3

そこで、ここでは「棒グラフ」を作成した後に、部分的に「折れ線グラフ」に修正する方法で複合グラフを作成することにしましょう。以下6つの手順を確認してください。

 

1.グラフ作成の要素となるセルを選択します。

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2.リボンタブの「挿入」→縦棒グラフのアイコン→「2-D縦棒」内の「集合縦棒」をクリックしていきます。これで、ベースとなる棒グラフが作成されます。

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3.作成されたグラフの領域内で右クリックし、「グラフの種類の変更」をクリックします。

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4.「グラフの種類の変更」ウィンドウが表示されるので、左下の「組み合わせ」をクリックし、「粗利率」の列にある「第2軸」のチェックボックスをクリックしチェックを入れます。

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5.「グラフの種類の変更」ウィンドウ内に表示されているグラフを確認した後に、「OK」をクリックします。

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6.完成したグラフの「グラフタイトル」をダブルクリックし、正しいタイトルを入力します。

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同様に、「予算・実績・実績達成率」、「売上高・伸び率」の二つのシートについても、目的に応じた「複合グラフ」を作成した場合をみてみましょう。

 

予算・実績・実績達成率

グラフ作成の目的:実績達成率の偏りの把握

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売上高・伸び率のグラフ

・グラフ作成の目的:伸び率の変化の把握

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これらの例から、グラフを作成する目的や意図を明確に意識すれば、分かりやすいグラフの作成が可能であることが分かります。

「推移グラフ」の作成と分析

折れ線グラフは、「推移グラフ」の作成にも使用されます。推移グラフを作成することにより、自社の事業が現在どのような状況にあり、また今後どのように推移するのかを推測することが可能となります。

例えば、月別の売上実績のシートから、「推移グラフ」を作成すると以下のようになります。

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この推移グラフからは、毎年8月と9月に大きく実績が落ち込む傾向があることが分かります。よって、この時期に重点的に対策を講ずることが、実績を向上させるために必要となります。

また、推移グラフの一定のパターンから、現状と対策を推測することも可能となります。

V字型

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推移グラフがV字型を示している場合、それは事業が回復に向かっていることが推測されます。したがって、今後その伸びを維持するため、あるいは落ち込みを回避するためには、回復に向かった原因を明確にする必要があります。

S字型

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推移グラフが上記のようなS字型を示している場合、それは事業が「導入期」「成長期」と推移し、2015年度は「成熟期」にあることが推測されます。したがって、今後何らかの新しい手段を講じなければ事業が衰退することになります。

意図や目的を把握して明確なグラフ作成を心がける

グラフを作成するにあたって、単に依頼内容をこなすのではなく、その意図や目的を明確に意識することが重要です。ただの資料作成と考えず、会社にどのように貢献するかを考えて仕事を進めていくことで、あなたへの評価は高まっていきます。

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