エクセルを使って表やデータを作るとき、頻繁に行うことになるのが「直前の操作の繰り返し」です。例えば、シフト表を作成する際に、従業員各人の欠勤日のセルに色をつけて塗り替えるといった作業があります。何度も何度もセルをクリックして、色を変えて……なんていうのは非常に面倒。このような繰り返し作業を簡単に行えるのが、ショートカットキーの「F4キー」です。「F4キー」は、1つ前に行った作業を繰り返すという機能を持っています。
「セル塗りつぶし」の繰り返し作業をF4キーで簡単に
オフィスワーカーの重要な仕事といえば、エクセルを使っての資料作成。社外向けなら見積書や請求書、社内向けなら従業員のシフト表など、さまざまなものが挙げられます。今回は冒頭のシフト表作成を例にして、F4キーを使ったエクセルでの繰り返し作業の効率化についてご紹介します。
シフト表で欠勤日を区別するために、従業員の欠勤日にあたるセルにピンク色をつけていきたいと思います。
まずは、ひとつのセル(田中さんの欠勤日6月3日)に色をつけ、次に色をつけたいセル(田中さんの欠勤日6月7日)を選択します。
セルを選択した状態でF4キーを押すと、選択したセルに色をつけることができます。
複数のセルを選択した場合にも、F4キーを押して選択した複数のセルに色をつけることができます。
この場合は4つの連続したセル(後藤さんの四連休)を選択し、F4キーを押すだけです。
このように、選択した4つのセルに色をつけることができます。
欠勤日に色をつけて、少し見やすくなりました。ですが、このままではシフト表の文字が細くて、いまいちわかりづらいですね。
「文字を太字にする」の繰り返し作業をF4で簡単に
シフト表をより見やすくするために、今度は入力した文字を太字にしてみましょう。
セルひとつひとつを選択して太字に指定するのは大変な手間ですので、今回は指定した行に入力された全ての文字を太字に変えることができる方法をご紹介します。
まずはセルを一行選択し、エクセルのリボン(画面上部に表示されている、機能のショートカット)から入力された文字を太字に指定します。行番号をクリックすると、自動的に行全体が選択されます。
次は太字にしたい別の行を選択し、F4キーを押しましょう。
すると、選択したセルに入力されている文字を太字にすることができます。
シフト表の文字がくっきりして、見やすくなりましたね。
このように、F4の繰り返し作業は、セルひとつだけでなく行ごとや列ごとにも行えます。一列の文字や書式をまとめて変更したいときに活用してください。
他にもこんなに!F4キーでの繰り返し作業例
また、F4キーはエクセルでこんな繰り返し作業をするときにも便利です。
- セルに罫線を引く、消す
- 行や列を挿入する、削除する
- 文字色や文字サイズの変更
- 1つのセルの書式設定を、他のセルにも適応させる
いずれもエクセルで表を作成するにあたって、何度も使うことになる機能ばかりです。F4キーでの繰り返し作業の効率化を覚えておくと、ちょっとした手間を省いて作業をサクサク進める助けになります。
まとめ
F4キーを使ったこの小技は、エクセルだけでなくWordやPowerPointといったOffice系ソフト全般で使用できます。繰り返し作業一回での時間短縮はほんの数秒ですが、仕事中のOffice系ソフトの出番はとても多いもの。F4キーの小技を覚えておけば、作業の大きな効率化につながるでしょう。
ちなみに、F4キーの小技はMacintosh版のOffice系ソフトでは使用できません。Macintosh版では、command(⌘)キーを押しながらYキーを押すと、F4キーと同じように直前の操作を繰り返すことができます。エクセル初心者だからこそ覚えて使いたいF4キーの小技。やがてエクセル上級者になっても、ずっと役に立ってくれるでしょう。エクセルの操作を覚えたら、効率化のために使ってみましょう。